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私、スマホ依存?!『スマホ脳』読んだらいろいろ予想外だった話

アンデシュ・ハンセン氏の世界的ベストセラー『スマホ脳』(2020年11月発行)を読んだ超超超個人的感想です。

 

出だしはストレスとか狩猟最終民の脳とかコルチゾールとかetc...の話でワタシ的にはちょっと退屈。

でも、ココを読まないと後に続く内容の面白さが半減してしまいます。

 

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なので読み始めて私と同じようにすぐに

「早くスマホのヤバさを教えろー!」

「もっとショッキングで刺激的な話しろー!」

と思った方には冒頭部分はこらえて読み進めることをおススメします。

 

文章はとても読みやすいのでサクサク読めます。

 

 

『スマホ脳』の感想

 面白かったこと

本書で大学生を対象としたある研究が紹介されていました。

 

講義を受ける際に自分のパソコン持ち込みOKなグループと持ち込みNGなグループに分け、講義中の学生たちの行動を調べるというものです。

 

講義中、OKグループはパソコンで講義に関するサイトをいくつも見ていて、そのついでにメールやSNSもチェックしていたそうです。

 

本ではこの話はここからもっと深い話に進むのですが、ここで私は

「えー、講義中でしょ。メールとかフェイスブックなんか開かないでしょフツー」

「”ついでに” フェイスブックなんか開かないよ」

と一点の曇りもなくそう思いながら読んでいました。

 

がしかし。

やってたんですよね。私も。仕事中に。

 

私の場合は在宅業務という事もあってか、もっとひどかった。

 

パソコンで仕事をしていて、横にあるスマホの画面にSNSやメールからのお知らせがパッと表示されると何も考えずにスマホを手に取って仕事から離れ、そのお知らせをタップしていました。

 

そして、そこからフェイスブックに飛んだりメールをチェック。

ついでに全然関係ないのにInstagramを覗きに行ったりして。

 

もちろん、学生さんたちと同じようにスマホに保存していた仕事の資料を見るという正当な理由でスマホを開いた時もついでにインスタを見てました。

 

自分が何をしているのかやっと気付く頃には数十分が経過。

「いかんいかん」とスマホを置いて作業に戻る。

 

というのを仕事中にしていました。

しかも何度も。

 

大学生の研究の件を読んだ直後は

「これって本にあった大学生の話と同じじゃん」

と思わずハッとしました。

 

自分でも思っていたこととやっていることが違いすぎてびっくりを通り越して面白い!となってしまいました。

 

そこから増々本を読み進めるのが楽しくなりました。

 

 

 

あなどれじ。スマホの恐ろしさ

しかし、そんなことやってたらそりゃ仕事も進みが遅いわけですよ。

 

反省して本を読み終わって1か月くらい経つ現在、なるべく遠くにスマホをふせた状態で置いて着信音も切って仕事中は見ないようにしています。

 

ホントは別室に置いた方が良いんですが、なぜかそれが出来ない。

やるのが面倒くさいと思ってしまう所がスマホの罠なのかも。

 

がしかし。

数日前、仕事中にトイレに行き、ふとボーっとしながら

「あんな態度でどっかのリアルな職場で仕事してたらクビだよな~」

と思っている自分に気づきました。

 

「ハテ?なんのことを言ってるんだろう??アタシ」

と改めて頭をクリアにして考えてみると……。

そう。スマホをまだ仕事中に見てたんですね。

 

置く場所を離しても、1日1回はやっぱり仕事中に見ている気がします。

しかも用もないのに。

ほとんど無意識で。

 

意識がはっきりしているときは

「集中力が切れるからスマホは見ない見ない」

と思ってるんですよ。

 

でもスマホを手に取って見てしまっている時ってたいがい無意識というか、スマホに関して何も考えていない時なんですよね。

むしろスマホ以外のことを考えているんですよ。

 

仕事中に宅急便が来て受け取って戻ってきた時に

「あ、夕飯の仕込みしとかなきゃ」

とか考えつつ、体はフラフラとスマホの方に行ってるとか。

 

もう脳と体の配線むちゃくちゃな感じです。

 

で、気が付いたらスマホを手にしてSNSをチェックしていた。みたいな。

 

そしてやはりスマホを見出して数十分経過して、やっと仕事から離脱していることに気が付いたり。

 

もうね、あのSNSアプリの右上に赤丸で未読件数表示されちゃうと開かずにはいられないんですよ。

 

思っているよりもスマホは知らないうちに自分の生活にとけ込み過ぎてしまっているのかも。

 

そして、スマホって確かに便利で楽しいものなんだけど、私の想像を超えたアブナさを持ったヤツなのかもしれません。

 

 

アブナイついでにもう1つ。

 

本書にもスマホの画面を白黒に設定してしまうのも1つの案として紹介されています。

(なぜ白黒が良いのか……気になる人は本を読んでね)

それもずいぶん前にやってたんですよね。脳に良いと聞いて。

 

でもすぐにカラーに戻してしまいました。

なんか白黒にしたらイライラして。

(👆ココ本読んでる人だと「キャー😱」てなるとこですww)

 

いくら脳に良いからと言われても戻してしまう所が怖いというかアブナイところ。

 

一度白黒にしたのにすぐ元に戻したという都合の悪いことを本書を読むまですっかり忘れ去っていた点もアブナイな~と思います。

 

 

個人的に一番刺さった話

 スマホからはるか彼方に話が飛んじゃうんですが……

 

私がこの本のハンセン氏の文章で一番刺さって「この本読んでよかった」と思ったのは以下の部分でした。(省略して書いてます)

 

石器時代と同じものを食べて健康になろうなど種の起源に調和した暮らしの方が人間にとって自然なのだ。そのほうがいいはず。というイメージを与える。

が、自然に近い方がいいと思うのは思考の罠で……(自然主義的誤謬)

 

先祖たちは手に入るものを食べていただけで、それが健康的だという確証はない。

単純に進化の見地から自然かどうかをはかっても、それが良いとも悪いともいえない。

(視力が悪いなら霞のかかった視界が自然な状態だが今は眼鏡でそれを改善することができるなどいくつか例を挙げて説明しています)

 引用元:「スマホ脳」P242

 

我が家では猫を飼い始めてすぐに市販のフードから手作り食に変更しました。

 

手作りと言っても昔のねこまんま的なものではなく、栄養素や猫の特徴などをガッツリ考えた食事です。

 

当時はまだペットに手作り食はマイナーというか、日の目を見ていない感がありました。

実践している人も情報も少なく、今思うと日本におけるペットの手作り食元年みたいな雰囲気でした。

 

そんな中で

「市販のフードは良くない(添加物=悪)」

と強烈に市販のフードを否定する人や

「昔の猫ちゃんは魚やネズミなどの小動物を捕らえて丸々1匹食べていたのだからその食事に近づけた方が「自然」だ」

と自然な状態=生き物の幸せ的な説を信念とする人もいました。

 

当時は「アタシの言うことは絶対!」な女王様キャラで「市販のフード反対!」タイプの上司(猫のお世話歴は長い)の下で働いていたので、初めて猫を飼って何もわからず半ばそんな上司に洗脳された状態で手作り食を始めた感じでした。

 

 

 当時の私は

「言っていることは分かる」

「色々な考えもあっていいと思う」

 

でも

 

「私も自然体が良いとは思うけど、何かモヤモヤするな~」

ってずっと思ってたんです。

 

手作り食がどうこうではなく、周りの人の極端な意見が引っかかってる感じ。

 

そこまでは分かるけど、何がどう引っかかっているのか言葉で説明できないまま、この本を読むまでずっとモヤモヤし続けていました。

 

 

そして本書の

自然に近い方がいいと思うのは思考の罠

という部分を読んで、私の中で引っ掛かっていたのはこれだ!と思いました。

 

そこに気が付けなくてモヤモヤしていたんだなと今回この本を読んで思いがけず長年のモヤモヤの理由が分かりました。

 

ハンセン氏の言葉を借りるなら、

昔から野生の猫が食べていた自然の食事が当時の猫にも今の猫にも良いとも悪いとも言えない

ってところでしょうか。

 

手作り食でなくても市販のフードを食べ続けて元気に幸せに長生きしている子は沢山います。

市販のフードもどんどんグレードアップしてるし。

 

また、手作り食を始めた当初

「手作り食は栄養のバランス取るの難しいからね~」

と手作り食には難色を示す獣医さんも結構いました。

 

十年以上手作り食を続けてみて、私も難しさはメチャクチャ実感しています。

でも手作り食の良い所もたくさんあります。

 

市販のフードと手作り食の良い部分や我が家の猫に合っていそうなところを柔軟に取り入れていくのが私としては納得するなと改めて思いました。

 

とにもかくにも、モヤモヤが晴れてスッキリしました。

スッキリしたら猫の食事に対する考え方もスッキリ。

まるで上司からの洗脳が解けた瞬間のようでしたww。

 

ちなみに、今では手作り食をよく分かっている獣医さんも増えています。

本もかな出版されています。

 

我が家は獣医さんから手作り食を繰り返し習い、今でもアドバイスをいただいたりしています。

 

ペットフード会社も今は手作り食に近いものや手作り食の助けになるようなトッピング類を扱ってくれる会社も増えてとても助かっています。

  

 と、かなりスマホ脳からかけ離れた話になってしまいましたが、ここが一番本を読んで印象に残ったところでした。

 

 

最後に

この本はスマホ依存の恐ろしさが描かれていて、でも読んでいる最中は

「いやいや。私はそこまで依存してないし」

「なんならSNSなんか見なくても平気だし」

とか他人事に思ってるわけですよ。

 

そして夜ベッドで数ページづつ読み進めては眠りにつき、翌朝またいつもの暮らしが始まりスマホを手にしながら思うわけです。

「あれ?本に書かれていたのと同じことしてる。私」

って。

 

「え?まって。SNSのページ、スクロールするの止まんないんだけど」

ってね。

 

 

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「かーちゃん、遊ぼ💕」て何度も言ったのにスマホをいじりながら「ちょっと待ってて」と言われ続けてスネてしまったココロ。
ごめんよー!😭

最近1日に何回も猫たちに「ちょっと待って」と言っている自分に気づきました。

しかも、スマホを見ながら言う確率高い💦

ちょっと待っては自分の中で禁句にしてます。

 

 

 

そんなことを繰り返しながら数日かけて読み終わり、

「なるほどね」

「スマホから離れると良いことがいっぱいなのね」

「スマホの良い所は活かしつつ、スマホに飲み込まれないようにしないとね」

と思っても結局毎日スマホを開く時間はそんなには減らないわけで。

 

これがスマホの恐ろしさなんでしょうか。

  

とりあえず、本を読む前はヘビーユーズしていたスマホのメモ帳はやめて積極的に手書きをするようにしました。

 

もともと手で書く・描く・塗るが好きだったのでやはり好きな領域から取り入れるとやりやすいし続きます。

 

あくまで私の場合ですが、スマホのメモ帳を使わないだけでもちょっとスマホを見る回数は減りました。

 

 

あとは……もう1回、いやあと10回は読んで内容を頭に叩き込んだ方がいいかもしれない😅

だってこれはもう私完全に依存してますもんね。

(て、自分の書いた記事確認して痛感中😨)

 

あと自然主義的誤謬にかなり興味がわいたので、もっと勉強してみます。

 

 

とにかく、自分で考えているよりもずっとスマホは生活や脳に入り込んでいるようですよ。

 

本書はそれを改めて

「ほら、アンタこんな状態だけど?いーの?これで」

とお知らせしてくれる1冊といった感じでした。

 

 

本書の最後に具体的なアドバイスも載っています。

最初に理由は分からなくてもアドバイス通りに生活してみて、自分にどんな変化があったか実感してから本文を読むのも面白いかもしれません。