今回は猫の飼い主さんにはもちろん、
これから猫を飼おうと考えている人
飼ってないけど猫推しな人
猫が中心に世界は回ってる人
……要するに、全ねこ好きさんに読んでほしい本の話です。
『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』
内容
略して『猫あぶ』。
以下、本書のことは猫あぶとします。
内容はタイトルそのもの。
猫ちゃんにとって注意しなければならない色々が載っています。
かなり詳しく分類分けもされています。
猫あぶによると、猫の手術や入院の代表的な原因の1つは誤飲・誤食なんだそう。
狩猟本能からほとんどの猫ちゃんは狩りごっごをしますよね。
おもちゃなどをケリケリしたり、ガジガジかじったり。
そんな姿もまた萌えポイント (*^^*)
なのにあのザラザラした猫ちゃん独特の舌が何かしらをからめとってしまうことが
(゚д゚)!
猫ちゃん自身もそんなつもりはないのに、舌に絡みついたものがどんどん喉の奥へと入っていって飲み込んでしまう……。
そんな事故もあります。
「飲み込んでもウンチで出るんじゃないの?」
と思いたいところですが、飲み込んだものが胃や腸に穴をあけてしまったり、詰まったり。
ヒモなどが内蔵に絡みついてしまうこともあるそうです。
そんな状態になったら猫ちゃんの様子は明らかにおかしいと思います。
そんな姿を目にするだけでも飼い主さんはパニックですよね。
実際、異変に気付き慌てて病院に行って開腹手術となる場合もあるそうです。
そして飼い主さんの心配する気持ちに輪をかけるように手術代や入院費という経済的なダメージもあるかもしれません。
誤飲・誤食での手術や入院費は平均して10万以上もするそうです。
私だったらもちろん「助かるならお金なんかなんとでもする!」と思います。
でも、現実にはわが家だったらぶっちゃけボーナス前ならかなり厳しい。
金額によってはどこかから借金するかもです。
そして
「これって気を付けていれば防げたよねー」
「防げた事ならなら猫にさせなくてもいい苦しみを与えちゃったんだよねー」
「借りなくていいはずのお金借りたんだよねー」
と激しく後悔すると思います。
間違いなく私も胃腸炎になります(^_^;)
そんな事態を招かないためにも、猫あぶはかなり役立つのではないかと思います。
猫あぶの始めにはそんな
誤食の詳しい話
疑わしい時の対処法ややること・やってはいけないこと
治療の内容
なども載っています。
特にやってはいけないことは一度は読んでおいて欲しいと個人的に思います。
ちょっとだけ言うと、
猫ちゃんが誤飲した時の対処法がネットに色々出てるけど、それやる時間があったら速攻で病院へ行ってくださいというような内容です。
また、ワンちゃんよりも猫ちゃんの方が症状に現れやすい食品、植物、サプリ等々があるそうです。
猫あぶにも
「猫だから大丈夫」と油断せず、「猫だからこその危険がある」と心得ておきましょう
『猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑』(発行:ねこねっこ)より
とあり、まさしくその通りだと思います。
猫あぶに載っている情報をすべて覚えなくても、
私たちが日常的に目にしているものの中にこんなにも猫に危険な物があるんだ
という意識を持てるようになるだけでも猫ちゃんとのより良い生活にプラスになると思います。
また、猫のからだは人や犬と違う作りであり、猫のからだにはまだまだ解明されていないことも多いということも頭の片隅に入れておきたいものです。
猫あぶのページのほとんどを割いて猫にとって危ないものを1つ1つ詳しく掲載しています。
また個別に星ならぬ猫ちゃんマークで危険度が示されているので、危機感が伝わりやすくなっています。
なんといっても植物の項目はすべて写真がついていて、とても分かりやすいです。
まさしく図鑑ですね。
また、たまに手術や治療の際の写真も小さく掲載されていて、ちょっとエグいですが「こんなことにならないように」の思いを込めて見ておきたいものです。
販売状況
と、ここまで書いておいてなんなんですが(^^;
現在、Amazonにはあるっぽいですが、Yahoo!などは売り切れておりました。
楽天は電子書籍版ならある感じ。
発行元のねこねっこさんのウェブショップにもあるみたいです。
もちろん本屋さんでも購入できるので、間違っても高値のものを買ったりしないでくださいね。
何か動きがあればねこねっこさんがTwitterにあげてくれると思うのでチェックしてもいいかもしれません👇
🐈ねこねっこ🐈10月新刊『猫の「がん」〜正しく知って、向き合う』📚 (@neco_necco_net) | Twitter
完全室内飼いのわが家での猫の危ない事件簿
右の白いのがココロ。左の三毛っぽいのがララ。
ココロは一度だけ誤食をしたことがあります。
たぶん手作りパン屋さんで買ったパンの袋の口を止めていたやわらかい針金のようなものだと思います。
全く気付かず、便と一緒に出てきて初めて知り、気を失いそうになりました。
針金自体が損傷した様子はなく、便で回りが分厚くコーティングされていたのでスムーズに出てきたようです。
前後で本人に特に変わった様子はなし。
発見後すぐに獣医さんに電話相談。
その後、詳しい健康診断も受診。
もし金属だとしたらレントゲンには写らないので特にレントゲンは撮らず。
様子に変化がなければ大丈夫でしょうということで落ち着きました。
飲み込んだものは燃えないゴミとしてごみ袋に入れていたもの。
袋の閉じ方が甘かったらしく、袋にムリクリ顔を突っ込んで出してきたのではないかと……。
すぐに袋は別の場所に移動しました。
でも、いまだにココロは袋のあった場所を毎日チェックしに来ます。(もはやモーニングルーティン)
本人的にはお宝ゲットな気分だったのかもしれません。
何もなかったのは、ラッキーだったとしか言いようがありません。
ララが高所から落下した話は以前書きましたが……
そのほか、赤ちゃんの時に細いひも状の首輪をしたら嫌がって取ろうとしたらしく、あごに挟まって猿ぐつわのようになってジタバタしているのを発見して慌てて外しました。
ほんの数秒の出来事で、特にケガもなかったです。
でも、そんな首輪をしたことを激しく後悔しました。
ココロにしてもララにしても、見つけた時は相当ショックでした。
そしてどちらも飼い主の想像をはるかに上回る出来事でした。
もう本当に二度とあんな心臓が止まりそうになるような驚きと後悔と焦りでグチャグチャした気持ちは経験したくないです。
そのためにも猫あぶは繰り返し読んでおきたいです。
猫あぶには載っていなかったけどわが家で要注意としているもの
セラバンド
エクササイズで使うゴム素材のバンドです。
筋トレのオンラインクラスで
「ワンちゃんがかじって穴開けた」
「気に入ってくわえたまま離してくれない」
と言っている生徒さんがいました。
今のところうちの猫たちはセラバンドに興味なしといった感じ。
でも猫あぶにも輪ゴムやヘアゴムが載っていたので同じ素材として気を付けています。
扇風機カバー
わが家では未遂に終わりましたがココロがマジ食いしようとしていました。
音も気配もなかったのですが、偶然見つけてすぐに取り上げたので事なきを得ました。
(飼い主の勘てやつですかね)
こんなのです。
ホコリを吸い込まなくていいと思ったんですけどね(^^;
人の感覚だと「くさい」までいかないけど、何か馴染みのない臭いはしていました。
それに反応したのかなぁ??
ララもココロも
危ない時って声も出さないし音も無く危険な状況にいる
んですよね。
そこがまた飼い主としては冷や汗増量するところです。
猫あぶにはマスクが載っていて、
不織布マスクは猫のザラザラした舌に引っ掛かりやすい
そうです。
扇風機カバーも不織布っぽい素材。
マスクと同じようにそそられたのかなと思います。
にしても、普段物にあまり強く執着しないココロがなんであんなに目の色変えて食いついたのかは謎です。
粒状の磁気治療器
最近は筋トレの効果か出番がなくなりましたが、以前は頻繁にピップ〇レキバンのお世話になっていました。
肩や首のコリに効くんですよね~。
「これなかったら死んでる」
てよく言ってました。
そんな優秀さとはうらはらに昔、幼児が誤飲して腸壁を挟むように磁石同士がくっついてしまい腸に穴が開く事故を聞いたことがあります。
複数飲んでしまった場合はそのような想像を超えるようなことになるので猫に対しても細心の注意を払っています。
実際、使用しても速攻でしまっていたので猫が興味を持つかは不明です。
監修の服部幸先生のセミナーに参加してみて
今年の6月に発行元のねこねっこさんとクマ研が共同で猫あぶ出版記念として監修をされた服部先生のZOOMセミナーを開催しました。
もちろん私も参加しました。
服部先生は猫専門病院院長を務めたのち、2012年から東京猫医療センターを開院されています。
猫ちゃんに特化した獣医さんです。
(なので猫あぶも情報が細かくて分かりやすいんですね)
とても猫に対して真摯に向き合っているのが伝わってくる先生。
分かりやすくお話しされているのが好印象でした。
セミナーでは猫あぶには載せていない手術時の写真など、本より更にエグみの増した具体例を見せていただきました(;'∀')
「うわ~~😱」とは思うものの、日頃のご苦労がちょっと伝わってきたような気がして獣医さんへの尊敬の念が増しました。
ここは分かって欲しいなと超個人的に思うこと
そんなエグみのある写真もピンと来ない人もいると思います。
猫あぶ自体も
「こんなに気を付けてたら猫なんて飼えないよ」
「今まで誤食して大変な目に合ってる猫ちゃんなんて会ったことないし」
「うちは平気だから」
「神経質になりすぎてもねぇ。どーなのよねぇ」
と思って読みたくない方もいるのではないかと思います。
分かります。
ネガティブな情報増やすのめんどくさいですよね。
幸せ気分になりたいから猫ちゃんと一緒にいるんですもんね。
私もそうです。
こんなに猫に危ないものがあるなんて昔は聞いたことなかったです。
できれば楽しいことだけ考えて気楽に行きたいです。
それでも、最近は大切な猫ちゃんが植物が原因で大変なことになったり、亡くなってしまった事故も聞くようになりました。
飼い主さんがその悲しみをSNSで発信してくれて、それを注意喚起としてリツイートなどする人も増えています。
そんなところから昔よりは猫にとって危ないものが身近にあるということは広まっているようです。
(私も百合やシクラメンと猫の関係の話はリツイート率高めです)
にしてもやはり危険性よりも楽しい気持ちを優先させる人もまだまだいるんだな~と感じることもあります。
「大丈夫でしょ」という飼い主さんのおおらかな気持ちは猫ちゃんにもとても大切なこと。
神経質になりすぎるのもかえって猫ちゃんによくないのも分かります。
私も大げさにおびえないように気を付けています。
でもやっぱり知らないならまだしも、危ないと分かっていながら投稿されている方を見ると「えぇ~😱」と内心ドン引きます。
でも飼い主さんと猫ちゃんの絆は大切なもの。
夫婦と一緒で他人が口出しするところじゃない。
そう思ってそれぞれの飼い主さんのやり方・考え方・楽しい気持ちを尊重するつもりで特にコメントしないようにしています。
(コメントする勇気がない方が大きいですが (^_^;) )
でも
「アジサイが猫に危ないって分かってるけど、そんなこと言ってたら生活がつまらなくなっちゃう」
という投稿と共に飼いネコちゃんを抱っこして屋外で満開に咲いているたくさんのアジサイに猫ちゃんを近づけている動画をアップしていた方。
「猫に百合は危険です」
という投稿と共に猫ちゃんの頭の両側に百合の花を乗せて写真をアップしていた方。
この方たちに対しては個人的には感情を抑えるのがしんどかったです。
私にとってはすごくショッキングな画で、フォローを外して平静を保つのがやっとでした。
いつもは猫ちゃん愛が伝わってくるほのぼのした写真をアップされている方たちなので余計やるせなくなってしまいました。
「なんでそこまで猫限定で神経質になるのかな~?」
と自分でも不思議したが、服部先生のセミナーの時に
「苦しみ抜いて亡くなっていった子猫の記憶があるからだ」
と気づきました。
かなりショッキングなので詳細は避けますが、小学生の頃、家の物置小屋で生まれてやっと目が開いたくらいの子猫たちが薬害に関する事故で相当苦しみながら亡くなったことがあります。
冗談抜きで地獄絵図。
「地獄見たことあんの?」と言われるとないんですが、わたし的には地獄絵図よりひどかったです。
その時うちの親がどんな処置をしたのかなど詳しいことは覚えていないのですが、
子猫たちが苦しむ姿や鳴き叫ぶ声、自分では何もできない無力感
これらは今でもハッキリ覚えています。
多分トラウマとして心に焼き付いているんだと思います。
服部先生のセミナーでふと思ったのですが、
獣医師さんも私が子供の頃に見たような猫ちゃんやワンちゃんが誤食や家庭内の事故で強烈に苦しむ姿を何度も目にしたり、症例として具体的に悲惨な状態の話を聞いていると思います。
獣医さんや専門家の方がSNSや本などで警鐘を鳴らし続けているのは、そういうこともあるからかなと思いました。
私が小さい頃の子猫の記憶から大人になっても猫にとっての危険に対して神経質になるように、実際猫ちゃんが苦しむ姿を見た先生方も
「そうはなって欲しくない」
「人間が防げるものは防いでわんちゃん猫ちゃんを守ってほしい」
との思いもあって情報を発信されているのではないでしょうか。
獣医さんだって人間。
ましてや動物好きな方がほとんどだと思います。
それなのに苦しむ姿と対面するのはつらいと思います。
かわいい猫ちゃんが苦しむ姿など見ない方が良いに決まってます。
でも、そういう姿を見ていないことが油断となり、猫にとっての毒を軽視しがちになって欲しくないなと思います。
SNSに危険と分かって発信していた方たちも、万が一愛する猫ちゃんの苦しむ姿を見ることになったら相当後悔するのでは。
そうならないためにも猫あぶのような情報から何がどれだけ危ないのかを知ってほしいなぁと思います。
といいつつ私自身も気を引き締めたいと思います。
あの子猫たちの弔いのためにも……。
今回も言いたいことが多すぎて長文になってしまいました(;^_^A
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
とにかく、
猫あぶでは危険をごり押しするのではなく、
どうしてダメなのか
どういう経緯で危険なことになるのか
など詳しく解説されています。
猫ちゃんとずっと幸せに過ごすためにもぜひ一度読んで欲しい1冊です。